出演依頼、ライブの感想、質問等ありましたら お気軽にお問い合わせください。

アルバム「Ramblin'」に関する情報はこちらです。
2ndアルバム「DUSK FALLS」に関する情報はこちらです。

2018年04月18日

長い夜 6 完

3月1日
仕事帰りにICUに向かう。ICUは入口にあるインターホンでで名前を言うと扉を開けてくれるシステムだ。父親の名前を告げ中に入る。手を洗ってベッドに向かう。相変わらず沢山の機械につながれているが、まだ消灯前なので昨夜ほどの怪しげな感じはない。酸素マスク越しに少しだけ会話ができたが、どうやら水が不味いらしい。何でなのか看護師に訊いたところ、なんでもICUでは純度100%の水を飲ませるらしい。そしてこれが恐ろしく不味いらしい。かわいそうだがつい笑ってしまった。

3月6日
一般病棟へ移ったと母から連絡があった。いつものように仕事帰りに病院に寄り、教えられた病室へ向かう。父は変てこなコルセットを付けてベッドに横になっていた。まだ苦しそうではあるがか、弱々しい声で会話もできるし意識もある。ここから先は長いリハビリが待っている。

4月2日
ここまである程度順調に回復してきたので来週あたり転院を考えていると病院側から告げられた。

4月3日
喜びもつかの間だった。再び肺に水がたまり始め、呼吸が辛くなる。医者も原因を調べて治療しないと転院はできないという。昨日まで元気に食事もし、ほんの数分ではあるが車椅子にも乗り、後は転院先で本格的なリハビリを待つばかりと思っていたが、考えが甘かった。

4月6日
再び肺にチューブを入れ水を抜く処置をするという。そして数日そのままの状態で様子を見るらしい。夕方見舞いに行ったがとても苦しそうだ。食事もほとんど摂れない。

4月7日
午前中に担当医から私の携帯に直接電話が来た。昨日の肺にチューブを入れた件だった。医者曰く、チューブを入れて水を抜けば徐々に呼吸は楽になると。しかし問題はその原因が何なのか、それは検査をしてみないとわからないが、最悪なのはガンの転移によってそのような症状が出ることがあるとのこと。心配ではあるがなるようにしかなるまい。

4月12日
検査の結果が出た。転移はないらしい。やはり手術中に肺を痛めたせいで水が溜まりやすく、さらに寝たきりで肺の力が弱っているために溜まった水を外に出すことができないそうだ。それを治すにはなるべくベッドを起こし肺の活動を活発にするしかないらしい。

4月18日
夕方いつものように病室に行く。いつからだか、病室に入るときに「ただいま」というようになった。そしていつものようにサボりたがる父親をなだめすかし、ベッドを起こさせる。母と二人で食事をさせ薬を飲ませる。もうすっかり慣れたもので食後の歯磨きの補助までするとちょうど面会時間が終わる。狭い個室がもう一つの家に思えてくるくらいすっかりこの空間に慣れてしまった。


毎日ほんの1時間程度ではあるが、こうやって父親と過ごす時間がとても貴重なものに思える。


そういえば二度目の手術の時、深夜を回り意識がもうろうとする中でこの曲が流れていた。



いつまでこの状況が続くのか、全く先は見えないが、数ヶ月後自宅に戻ってくる日を期待したい。その希望はまだ捨てなくてもいいと思う。




posted by tet at 21:15| Comment(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする